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ソル・ヘリオスは別れ際に資料をロザリオに手渡した。
渡された資料の紙の束を一通りめくって内容に目を通したロザリオは顔を上げてソル・ヘリオスを見た。
彼は悲しそうに眉を下げて、唇を笑みの形にするがとても笑ってはいないのだとロザリオは思った。
ロザリオ「ソル、何があったんだ」
ロザリオはソル・ヘリオスに投げた言葉の後に昔を思い出す。
千年戦争の時、帝国と王室を守る為にソルと何度も相対したロザリオからは今のソルは想像もつかない程に頼りない、小さな姿に感じる。
あの時、真紅の瞳の中にあった確かな信念は今は揺らぎ、消えてしまいそうだと…。
ロザリオの複雑な胸中を知ってか知らずか。ソルは言う。
ソル・ヘリオス「俺が持っているより、お前が持っている方がいい」
何故、資料をロザリオに託したのか。ソルは明確な事は言わなかった。
あんなにも愛し、守ってきた国なのに。ソル・ヘリオスが現在どういう立ち位置にいるかロザリオは正確な事は解らない。
だが、資料の内容から推測できる。
この内容。これをロザリオに託すということはソルの、国で立たされた立場は危ういものなのだろう。
ロザリオ「…解った。預かろう」
ロザリオは小さく頷き、資料の束を一瞥する。
資料に書かれた文字は特殊な方法で書かれていた。太陽属性を持っていなければ文字を見る事は不可能なもので、昔よく密書などに使用されていた手法だ。
帝国の人間なら読めて当然、だがソルが次に言った事はロザリオには意外なものだった。
ソル・ヘリオス「その資料は正規のものから写したものだから証拠としては特に効力は無い。正規のものは俺が見た後に厳重に保管され俺ですら追うのに難しい。写しの加工は俺がやった。今、写しのそれが読めるのは帝国でも極僅かだ。安心しろ」
ソル・ヘリオスの放った言葉にロザリオは目を大きく開く。
…信じられない、とロザリオは驚く。
この資料は太陽の属性を持つ者でなければ見ることは出来ない。
持っていない者には白い紙にしか見えないのだ。
ソル・ヘリオスは帝国でも読める者は極僅かだと言った。
帝国は太陽属性を持つ者が多かった筈。
…そう千年戦争時代は。
ロザリオ「…そうか、もういないのか」
時代は変わりゆくのか。
ロザリオは眉を寄せて瞼を下ろす。
そして、苦し気に言葉を吐いた。
ロザリオ「…お前は誰の存在で今、生かされている」
ロザリオの問いにソル・ヘリオスは確かな言葉を持って返した。
ソル・ヘリオス「…ミトラス、だ」
ソル・ヘリオスが口にした名前にロザリオは胸が締め付けられる苦しみを感じた。
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学園の戻ったイーグル達は面々を食堂に集めた。
幸い、任務が特に入っていないためかすぐに食堂に主要メンバーが揃う。
食堂の中央付近で立つイーグルは先ず、食堂の中央の席の椅子に座るロザリアに視線を向けて言った。
イーグル「説明をしてもらうぞ、ロザリア」
鋭いイーグルの眼差しにもロザリアは気にもせずにニコニコと笑みを浮かべて、隣の椅子に座っているソウマの髪を触っていた。
ロザリアの態度にイーグルは近くにあった机を叩いた。…というより、拳で殴った。
大きな音が食堂全体に響き渡り、ナイとアサギは音に驚いて身体を震えさせた。
イーグルの問いと怒気の含んだ声にロザリアは笑う。
ロザリア「イーグル、そうカリカリしないで。ちゃんと話すわよ」
ロザリアはそれだけ言うと、手を後ろで魔法によって拘束されているフリージアを見た。
フリージアはロザリアを警戒し、睨みつけている。
ロザリア「私だって知ったのはつい最近。ソルから渡された資料で詳細に辿り着いただけよ」
真っ白な紙の束をどこからか取り出したロザリアは自分の前に置かれた食堂のテーブルに置いた。
それなりに分厚い紙の束を近くにいたレオが捲るが、レオは首を傾げる。
レオ「ロザリア、これ真っ白だよ?」
きょとんとした表情を浮かべて言うレオ。
イーグルはレオの言葉を受けてロザリアを尚も責めるが如く、口を開くが背後にいたクラウンにその長い銀の髪を引っ張られて止められた。
クラウンはイーグルを諭す。
クラウン「落ち着くのじゃ、若輩。あの紙は魔法で加工され条件を満たす者でなければ読めぬ」
僅かに後ろを振り返ったイーグルはクラウンの目を見て問う。
イーグル「条件?」
イーグルの問いにクラウンは頷き、説明した。
クラウン「千年戦争時、密書のやり取りで使われた方法じゃ。ソル・ヘリオスはあの紙の束に太陽属性を持つ者でなければ見えない様に魔力で細工をしたのじゃろう。我々には紙は白く見えるがロザリアの目には文字が見えてる筈」
クラウンの言葉の後にロザリアは紙の束を手にし、先ず表紙の題名を読み上げた。
ロザリア「…極秘事項。国境2006.32.455においての実験と魔界の欠片の研究にて。この国境2006.32.455は場所を示す軍用の座標数字と考えていいわね」
ロザリアが読み上げた資料の題名に拘束されているフリージアとナイの背後にいる子供のフリージアが反応した。
ナイは二人のフリージアの反応に胸中で疑問を感じるも口には出さずにいる。
今、ロザリアが説明してくれる筈だ。
ロザリア「国境は帝国と小国マーガレットのもので、帝国はそこで実験を行った。しかし、実験は失敗し爆発。国境のマーガレット側の村に多大な被害を出すも、帝国はマーガレットに圧力をかけて事件を隠蔽。…この実験で亡くなった村人のリストの中にフリージアの名前があったわ」
ナイは自分の背後にいる子供のフリージアを見た。
幼いフリージアは唇を噛み締め、何かに耐えるように目を強く閉じていた。目尻から涙が零れていたのをナイは見る。
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紙の束に目をやっていたロザリアは一度、顔を上げて一呼吸した。
…小国マーガレットと帝国の国境付近での実験事故。これが起こったのは…。
ロザリアは迷っていた。このままナイに言ってもいいのか、と。
ソウマ「…ロザリア?」
ロザリアの隣の椅子に座っていたソウマが首を傾げてロザリアを呼ぶ。
無意識に表情を険しくしていたロザリアは沈黙し、紙の束を読むのを止めていた。
周囲の皆もそれに首を傾げたが、アレクスだけは反応が違った。
アレクスは瞼を閉じて言う。
アレクス「…ロザリ、進めてくれ。きっと大丈夫だろう」
アレクスの言葉に周囲は「どういうことだ」と疑問を持つも、これ以上発言して話が詰まるのは困ると沈黙を守り、ロザリアの説明を待つ。
アレクスに言われたロザリアはナイの顔を一度見て、視線を紙の束に戻した。
アレクスの言う通り、きっと大丈夫だ。
何かあったとしてもナイはもう独りでは無い。
ロザリア「…帝国が国境にて行った実験。その事故の日はナイ、貴方が一度全てを失った日と近いの」
ロザリアの言葉にナイは驚き、そして自身の背後にいる子供のフリージアを見た。
フリージアの姿はまだ子供だ。オルビスウェルトにおいて死者の霊体は生前最後の姿。
恐らく、フリージアは生きていたならナイと歳が変わらない筈だ。
ナイ「…フリージアちゃん、」
ナイは振り返り、冷たい床に膝をついて子供のフリージアと向き合う。
…とても他人事だとはナイには思えなかった。
ナイは生きている、けれどもフリージアは違う。
震える声でフリージアの名前を口にしたナイに子供のフリージアは涙を零しながらも、言葉なく微笑みナイの頬へと手を持っていく。
触れる事は出来ない。
それは二人の明確な違いだった。
帝国によってナイは全てを一度、失った。家族と親類、ロザリオ達が助けてくれなければ命すら無かっただろう。
そして、フリージアは…。
フリージア(子供)「…死んじゃった時、とても悲しかったけど。今は平気」
子供の姿をしているが子供では無いフリージアは笑う。
フリージア(子供)「でも、パパを残してきてしまった事が心残りだった…」
子供のフリージアは俯く。
会った時と変わらず、フリージアは泣いたままだ。きっとこの子の涙は止まらないだろう。
フリージアの「パパ」と言った単語にロザリアが反応した。
ロザリア「…マツ博士ね、」
ロザリアは子供のフリージアに聞けば、フリージアはロザリアを見てしっかり頷いた。
マツ博士。その名前を聞いた大人の姿をしたフリージアが肩を震わせて小さく呟く。
フリージア(大人)「…お父様」
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コウは大人の姿をしたフリージアの傍に立った。
彼女は後ろ手に魔法で拘束され、椅子に座らせられている。隣には厳しい表情をしているイーグルが見張っている。
コウは予め、魔力で身体を保護し。背後から大人のフリージアの肩に手を置いた。
フリージア(大人)「!!」
殺気を隠すことなく、彼女は美人が台無しな形相で背後のコウへと上体をひねって振り返った。
フリージアはコウを睨み付けるも当のコウは気にもせず、へらりと軽く笑って彼女に言った。
コウ「久しぶり、ローゼで戦ったよな?」
そう、ナイとアサギの加勢に向かったコウとタキはローゼの村長を襲撃した女性と戦っている。
それが、大人のフリージアだ。
コウに言われたフリージアは親の仇と言わんばかりの形相でどうにか拘束を逃れようと身体を動かし、椅子が激しく揺れた。
拘束がなければコウに襲い掛かっていただろう彼女は叫んだ。
フリージア(大人)「お前が私を政府に渡したから!!お父様は帰って来ないっ!!あの場所はお父様と私たちの家なのにっ!」
フリージアは悲痛な声音だった。
彼女の怒りの言葉を聞き、コウは受け入れる。
それでも、自分達の成す事は変わらない。コウの意志も変わらない。
コウ「マツ博士はどうなったんだ?」
冷静で、しかし子供を諭すようにコウはフリージアの目を見て聞く。
フリージアは自暴自棄になって声を上げてコウに苛立ちをぶつけた。
フリージア(大人)「解らないわよ!!帝国に狙われていたのに、私がいないから…」
彼女の言葉を聞き、コウは「そうか」と呟き目を細めた。
…これは偶然によるものなのか、それとも帝国が始めからマツ博士を利用しようとしていたのなら。
帝国は…。
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その後、説明は一度休憩だとロザリアが言い出した。
フリージア二人をロザリアが食堂で見ているといい、他は身体を休めるようロザリアから言われた。
素直に従う者もいれば従わずにロザリアと共に食堂に残る者もいた。
ソウマは変わらず、ロザリアの隣の席に座っている。
ロザリア「ソウマ、大丈夫?」
紙の束を手にしていたロザリアはソウマへと顔を向けて首を傾げる。
純粋にソウマを心配しているロザリアにソウマは微笑んだ。
ソウマ「…大丈夫。それにいざとなればそれなりにロザリアのサポートも出来る」
ヴェレッドロードとの戦いでソウマの歌がロザリアの力を増幅するのはあの時判明した。
全属性魔法を放ち、負担が軽かったのはソウマの歌の力もあるのだろうとロザリアは考えている。
無自覚に見つめ合うロザリアとソウマにヴィオラはため息を吐いてツッコミを入れた。
ヴィオラ「…あんたたち、いちゃつくなら部屋行きなさいよ」
ヴィオラのツッコミにロザリアもソウマも顔を真っ赤にした。
その反応にヴィオラはにやにやと意地悪く、口の端を吊り上げた。
そんなやり取りの中でいつもリーリエの隣にいるウサギが手を挙げた。
ウサギは大きなくりんとした瞳、愛くるしく首を傾げた。
みっちゃん「ねえ、ロザリア。マツ博士は魔界の欠片で何を作ろうとしたの?」
素直な疑問だ。聡い者は大体察しているだろうけども。
ウサギの質問にロザリアは二人のフリージアを交互に見て答えた。
ロザリア「マツ博士は失った娘を取り戻そうとしたの」
ロザリアの答え通り、二人のフリージアの父親は失った娘を取り戻そうとした。
魔界の欠片が冥界に繋がっている、確証の無いヴェルヴェリアの論文に縋ってでも彼はあの日に失った最愛の娘との日常を取り戻したかった。
…たとえ、どんな犠牲を払っても。
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ナイは食堂の外へと繋がるテラスを抜けて、庭園へと足を踏み入れていた。
外はすっかり暗くなり、月が空に浮かんでいた。
庭園は色とりどりの花が咲き、よく手入れされている。
…ナイは耳を澄ます。
幼い頃と変わらず、沢山の声が聞こえて来た。
アサギ「ナイ様、寒くはありませんか?」
ガウンを手にしたアサギがナイの背後から歩み寄り、ナイの肩にガウンをかけた。
肌寒い夜空の下でナイはアサギにかけられたガウンを手で抑え。顔を下へと向ける。
庭園で咲く花が風に吹かれて花弁を散らしてナイとアサギのもとに風に乗って運ばれて来た。
ナイ「…っ、」
ナイは泣くまいと唇を噛み締めて堪える。
アサギの気遣いに返答も出来ず、顔を俯かせ。
だが、ナイの心中を察したアサギはナイを責めたりはしなかった。
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アサギは思った。
やはり、自分はナイにもっと信頼されたいのだと。
支えになりたい、そう思う。
アサギは背後からナイの胸元に手を回して抱き締めた。
庭園の花々が揺らめいて花弁を散らし、二人へと花弁が運ばれていく。
まるで花弁は二人の絆を守るかのようにアサギとナイの周囲を舞う。
ナイ「アサギさん?」
突然、アサギから抱き締められたナイは目を大きく開いた。
自分のものでは無い誰かの体温をすぐ傍で感じ、ナイは顔を赤く染めてアサギを戸惑いながらも呼ぶ。
アサギはナイの耳元に唇を寄せて、小さな声で囁いた。
アサギ「…ナイ様、今の件が終わったら聞いて頂きたいお話しがあります」
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アサギに囁かれた言葉を理解しようとナイは頭の中で必死に考えた。
何か返事をしなければ、そうも思うも今口を開けば変な声を上げそうだった。
心臓が今までにないくらい早く脈を打ち、顔が異様に熱いのだ。
…アサギさん!無自覚ですか?!
この状況は何か勘違いしそうになるのだとナイは思う。
だが、それよりもアサギにちゃんと返事しなければとナイは変な声が出ないように頑張った。
頭をフル回転させて喋った。
ナイ「わた、…ぼ、僕もアサギさんに聞いて欲しい事がいっぱいあります!」
一瞬、「私」と言いかけたナイは慌てて言い直した。
…ナイの答えにアサギは満足したのかナイのすぐ後ろで嬉しそうな声で「はい」と言った。
アサギ「約束ですね、ナイ様」
ナイは後ろに振り返れば、今までで一番綺麗に微笑むアサギの顔があった。
…アサギとの約束。
ナイはもう一つの約束も思い出した。
東大陸でルルとアサギが交わした約束だ。
ナイ「アサギさん、全部終わったらもう一つの約束も果たしに行きましょう」
言ってナイはアサギの手の甲に自分の手のひらを重ねた。
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花弁がアサギとナイの周囲を舞う。
それはかつてこの地に住む人々が最期の王と彼の人の未来に幸あれ、と願ったものだった。
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建物の死角に隠れ、気配を消していたアレクスは庭園のアサギとナイを見守りつつも複雑な心境だった。
親の手を離れていく娘を見守るというのは中々、辛いものがあると思うと同時にナイの顔を見て幸せだと感じる。
もう、親の手を繋ぎたがる子供でも無い。
寂しいと思う事もあるけれど。
アレクス(でも俺はお前が幸せな方が嬉しい)
だから、お前の幸せを守るのが親としての自分の務めだろう。
血という確かな繋がりは無くてもナイと自分は親子なのだとアレクスは何度目かの決心をする。
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それはとても昔の事だった。
ロザリアは昔、魔法も使えなかった。剣も魔法も覚える必要は無いのだと言われ、けれども良家の女性に求められるお淑やかな嗜みは性に合わず。
教育係達から逃げ回るのが日常だった。
小さな少女の頃のロザリアは小柄な身体を生かして狭い場所に身を隠すのが得意で、見つけられるのはアイスだけ。
いつも通りお転婆な少女は己の身分も弁えず、無邪気に行動し。
金目当ての盗賊に誘拐されかけたのだ。
今思い出しても当然といえば当然である。平凡とは言い難い上質な服を着た子供が独りで人気のない山で遊んでいるのだ。
恰好の獲物。
正にそれであった。
そんな馬鹿な少女を救ったのがミトラスだった。
当時、十の歳になったばかりのロザリアと大して歳の差などなかったのに。ミトラスは手にしていた剣で大の男を斬りふせたのだ。
…盗賊の返り血で全身真っ赤の少年との出会いは当時のロザリアにはとても衝撃的だった。
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今となっては遠い昔を思い出し、ロザリアは手元の紙の束を指先で触れて。
帝国の基礎を作った一人である賢君と呼ばれ、後世でも伝わる皇帝ミトラスとの昔を思い出しつつもロザリアは目を閉じる。
ロザリア「…フリージアちゃん、帝国はマツ博士を利用して兵器を作ろうとしたのね?」
静かに、淡々とした声音で大人のフリージアに聞けば彼女は頷いた。
フリージア(大人)「お父様は娘を生き返らせる方法がどうしても知りたかった。そのお父様に帝国はかつての研究者の論文を教え、論文の強奪もしてくれたのだと聞いているわ」
そして、マツ博士は娘を。しかし、帝国は魔界の欠片の軍事運用に博士を利用した。
ある程度の研究が進み、恐らくフリージアの誕生がきっかけで帝国は博士の研究を横取りし博士を消す段取りでもしていたのだろう。
どこの時代でも想定外の番狂わせは起こるものだ。
ロザリアは閉じていた瞼を上げ、大人のフリージアを見た。
ロザリア「帝国の好きにはさせない。マツ博士と論文の確保を優先にするわ」
ロザリアは椅子から立ち上がる。そして、宣言した。
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金の長い髪、赤と金のオッドアイ。
少年時代のミトラスはとても中性的で危うい魅力を持っていた。
しかし少年は昔から感情が薄く、他人の命などどうでもよかったのだ。
盗賊に誘拐されかけた少女を助けたのも本の気まぐれでもある。盗賊を斬りふせてる最中に少女を斬ってもミトラスは何とも思わなかっただろう。
「ありがとう!」
花が咲く。その表現通りの笑顔で少年に礼を言って少女は少年の手を握った。
少年は血飛沫以外で感じた他人の体温に驚いた。
それが少年の世界が大きく変わった日でもある。
第十九話に続きます