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多数の切り傷や痣が見られ、力無く鎖で拘束されていた。
鎖は天井から吊るされ、先ほどまでのロザリアは宙に吊るされていたのだ。
ロザリアが意識を取り戻しても鎖は魔力封じで、とても逃れられるようには見えなかった。
だが、今ロザリアを拘束していた鎖は床に破片が散り、空しく天井から吊るされているだけだ。
そして、先ほどまで拘束されていたロザリオは涼しい顔で鎖の痕が残っている右手首を同じく痕が残っている左手で撫でていた。
先ほどロザリアの姿は一瞬にして変わり、鎖の拘束を自身で解いた。
金属が折れる音がし、すぐにロザリア…否、ロザリオは床に降り立った。
長い銀の髪と金の瞳。
今、そこにいるのは華奢で細腕の少女では無い。長身で細いが筋肉がついている男だった。
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どういうことなんだ、と混乱するソウマを他所にロザリオはエルフの男の頭を掴んだ。
無表情だが、ロザリオの金の瞳は怒りの炎を宿している。
ロザリオ「随分、好き勝手にやってくれたな。おかげで切り傷と打撲痕だらけだ」
ロザリオは低い声でエルフの男に向かって言った後に男の頭を掴んだまま、男を盗賊連中の方へと放り投げた。
エルフの男は盗賊仲間に受け止められ、しかし信じられない者を見るような目と現状を把握しきれていないのか唖然と口を開けてロザリオを見ていた。
先ほどまで少女だったのに一瞬にして性別を変えて、しかも鎖を腕力だけで破ったのだ。
驚いて当然だ。
ソウマ「ロザリア、君は…」
ソウマも混乱していた。
…ロザリアの姿が一瞬でロザリオへと変化したのだ。
ソウマは頬を赤く染めて唖然と呟く。
目の前にいるロザリオはソウマが会いたかった人物でもある。
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ロザリオは深呼吸する。
息を吐いたところで、ロザリオの姿は消えた。
消えた、というよりは周囲の者が彼の速さについていけなかったというのが正しいのだろう。
気がついた時、ロザリオは既に盗賊の頭のすぐ傍にいた。
盗賊の頭「何時の間に?!」
盗賊の頭は目を見開き、自分の正面に立つロザリオに向かって斧を下から上へと振り上げる。
中々の反応速度だった。
それでも、ロザリオの速さにはおいつけていなかったのだが。
ロザリオはかわさず、瞬時に出したマギア・アルマの剣を右手に持ち、男の斧の刃を受け止めた。
ロザリオは剣を持った片手で、男の斧を押し返して弾く。
身長二メートルはある巨漢の斧を押し返し、無表情のままロザリオは盗賊の頭の腹に拳を入れた。
服の上の見た目は平均的な筋肉がついたロザリオの一体、どこにそんな力があるのか。
骨が折れる音がした後、盗賊の頭は吐血して後ろ向きに倒れ、室内に派手な音がした。
盗賊2「か、頭!!」
床に倒れた盗賊の頭を見て、周囲の配下達がざわめき出す。
巨漢を一撃でのしたロザリオを見てエルフの男は唖然と呟く。
エルフの男「ば、化け物…!」
エルフの男の言葉を耳に拾ったロザリオは彼の方を向いて、冷たい笑みを浮かべた。
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ロザリオは銀の髪を揺らして、ソウマのもとへと歩いた。
ソウマはすぐ傍へと来たロザリオを正面に立って迎える。
彼は先ほどまでロザリアだったなんて、ソウマにはまだ実感が湧かない。
ソウマ「…ロザリア」
ソウマがロザリオに向かってその名前を呼ぶ、ロザリオは笑みを浮かべた。
その笑みは哀しみと自嘲が籠っていた。
本当なら、隠しておきたかった事なのだとロザリオは思っていた。
だが、そうも言ってはいられなかったのだ。
盗賊など下衆の集まり。
秘密を隠したままでいたら自分もソウマも危うい。
ロザリオ「…出来る事なら、隠したままにしておきたかったんだがな」
ロザリオは呟き、ソウマに背を向けた。
手にはアルマ・マギアの剣の柄を、ロザリオの視線は残党へと向けられている。
ロザリオの背中を見てソウマは眉を下げた。
ソウマ「ロザリ…」
●
ロザリオは真っ直ぐに盗賊の残党を射抜くように見る。
数はそうでもない。
エルフの男の魔法に警戒し、速攻の掃討が求められる。
…訓練も受けていない、素人に毛の生えた盗賊などロザリオが苦戦を強いられる事はないだろう。
油断は禁物だが。
ロザリオは剣を構えて、床を蹴る。
真っ直ぐ、盗賊の残党に向かって駆け出した。
ロザリオ(先ずは3人)
駆ける速度は常人を超え、捉えられないのか残党達は戸惑うだけだった。
刹那といってもいいほど、ロザリオは盗賊の残党三人をあっという間に倒す。
一人目は蹴りを腹に入れられ、二人目は首に手刀を食らい、三人目は頬を殴られ。
残党三人は結局、視界にロザリオを捉えられず、床に倒れた。
三人を倒したロザリオは一息もつかずにエルフの男を視界に入れて動く。
先ほど、ソウマを人質に捕られた時。無抵抗な事をいいことにエルフの男に殴られ、切りつけられたのだ。
ロザリオは瞬きの時間も与えず、エルフの男のすぐ目の前に移動する。
互いに至近距離。
エルフの男は「ひい」と短い悲鳴を上げた後、手を動かす。
それを見たロザリオは冷たい目を男に向けた。
エルフの男「至近距離での、ファイアボール!!」
エルフの男は悪党に似合いの歪んだ笑みを浮かべて、詠唱破棄のファイアボールをロザリオの顔面に向かって放つ。
だが、そんな小賢しい手法をロザリオは嘲笑った。
ロザリオ「ふっ、」
鼻で笑ってロザリオは剣を薙ぐように刃を横で、ファイアボールを一閃する。
火球は真っ二つに切られ、その場で爆発した。
爆発音が室内に響き渡り、煙が充満する。
互いの距離の間で爆発し、巻き込まれたエルフの男は咄嗟に防御の魔法を使った。
煙を吸い込み、男は咳き込む。
煙から逃れようと歩を進めた男は己の勝利を信じて疑わなかった。
例え、狙った場所に当たらずとも。あの至近距離で爆発すれば唯では済まない筈だと。
男は解っていないだけだった。
ロザリア「…ふふ、馬鹿ね」
煙の中、少女の声がエルフの男の耳に届く。
銀の髪が月のように輝き、動作と共に揺れる。
空を切る一瞬の音とともに少女の拳はエルフの男の横面を殴りつけた。
エルフの男の火球をロザリオが斬り、爆発が起きた時にロザリオはすぐにロザリアの姿へと変えた。
接近戦の強い男の姿と比べて、やや非力だが魔法を扱う事に長けた女の姿なら防御魔法も詠唱破棄で難なく扱える。
ロザリアは清々しい気分とともに再び、男の姿に変わる。
ロザリオに戻って、手にしているアルマ・マギアの剣を横に薙ぐ。
薙いだ時、風が起こって煙が晴れる。
室内には盗賊の頭と、残党三人が倒れ。更には魔法を扱えるエルフの男も地に伏していた。
その光景に残った盗賊達も顔色を青くし、震えた。
盗賊の頭から、ここまでにかかった時間はおよそ三分。
ロザリオ「さて、どうする?子供達の行方を話せばお前達を見逃す」
ロザリオは手にしていた剣の切っ先を盗賊の残党達に向けて言った。
呼吸すら乱れていないロザリオの様子に残党達は短い悲鳴を上げて、竦み上がった。
…ロザリオの目には未だ闘志の炎が揺らめいている。
襲い掛かる事も残党には出来たが、短時間でこの光景を作りあげるロザリオと戦っても勝ち目は無い。
懸命な判断をし、残党達は両手を挙げてロザリオに攫ったエルフの子供達の居場所を白状した。
●
子供達は盗賊のアジトの地下の階の一室に閉じ込められていた。
子供達を救出したロザリアはソウマを連れて外に出た。
外の眩しさに心地良さを感じながら、ロザリアは振り返る。
そこにあったのは不自然に盛り上がった丘だった。
この場所の位置を画面に登録してロザリアはエルフの森へと向かう。
ロザリアの手にはエルフの男の足。
煮るなり焼くなりは長老たちに任せようとロザリアは、気を失ったエルフの男の身体を引き摺って歩いた。
ロザリアがエルフの森の入り口に行けば、長老自ら出迎えてくれた。
長老の周囲にいる大人達が子供達の帰還に喜び、母親と思われる女性たちは駆け寄って我が子を抱き締めた。
ロザリア「長老、お土産」
子供達の帰還に喜ぶ周囲を他所にロザリアは掴んでいた足を振り上げて、長老の背後に控える男性達の方へ、あのエルフの男を投げた。
投げられ地面に転がった裏切者の帰還に大人達の表情は険しくなるが、そんなことはお構いなしだとロザリアは長老の通信画面に座標を送った。
ロザリア「裏切った男とアジトの場所よ。煮るなり焼くなりお好きにどーぞ」
ロザリアは茶目っ気を含んだ声音で言った。
彼女の言葉に長老は頭を下げる。
エルフの長老「有り難い。…だがロザリア殿、子供達が一人足りないのだが」
我が子との再会を喜ぶ母親の中で一人、自分の子供がいなくて泣き崩れる母親の姿を目にした長老はロザリアへと視線を向ける。
その視線を受けたロザリアは真摯な眼差しと真剣な表情を浮かべた。
ロザリア「その子、すぐに依頼主に引き渡されたらしいの」
ロザリアに告げられた言葉に長老は「そうですか」と項垂れた。
産まれながらに魔力量の高いエルフは長年、実験体として外部に高値で裏取引されることが多い。
近年は人権を主張する国も有り、闇の人身売買や非道徳な競売は摘発され始めてはいるが…。
誰かが力を求める限り、闇は失われない。
それは世の摂理。
…そんな世の中だ。攫われた子供が外へと連れていかれてしまえば、助ける事は困難だ。
二次被害を抑える為、長老は堪えるしか無い。
長老と泣き崩れる母親の姿を見てロザリアは言う。
ロザリア「依頼主は私達が今、追っている者。このまま連れてかれたままの子の行方も追うけど、無事の保証は一切出来ないわ」
最悪の覚悟をしておいて。
ロザリアの真剣な言葉を受けた長老は深々と頭を下げた。
エルフの長老「よろしくお願いします」
●●
エルフの森から遠ざかり、ロザリアとソウマは学園の帰路へと着いていた。
山の森林の中を二人で歩く。
移動魔法を使えばすぐに学園へと戻れるが、ロザリアはソウマに説明をしたかった。
ソウマは自分の寵姫だ。
知っておいて欲しいというのもあった。
…ロザリアが話を切り出す事に終始悩んでいると、すぐ後ろを歩いていたソウマがロザリアの手首を掴む。
ソウマ「ロザリア、」
手首を掴まれ、ロザリアは後ろへと振り返った。
ソウマの他を魅了する美しい顔がロザリアの視界に映る。
…やっぱり、綺麗。
そんな事を思いつつもロザリアはソウマにやっと話を切り出せた。
ロザリア「…ごめんなさい、混乱したでしょ?」
自分より身長の高いソウマの顔を見上げながらロザリアは謝る。
ロザリアの謝罪を聞き、ソウマは「じゃあ、やはり…」と呟き疑問をロザリアにぶつけた。
ソウマ「君は彼なのか…?」
揺れるソウマの瞳が彼の動揺を明確に表現していた。
ロザリアはソウマの問いに肯定の意味を込めて頷く。
ロザリア「同一人物よ。私はロザリオ」
ロザリアの言葉を聞いてもソウマは易々と信じられず、納得も出来なかった。
戸惑い、ソウマが瞬きをした時。
ソウマの目の前には男子制服に身を包んだ、ソウマよりも少し背の高い青年がいた。
ロザリアと同じ銀の長い髪。金の瞳。
ロザリアは明るく、日の下で咲く白い花のような少女。
彼は控えめに、月の下で咲く白い花の様だとソウマは感じた。
きっと、彼は彼女のもう一つの一面に過ぎない。
ソウマは顔を上げて、眉を下げ目を細めて哀しそうな表情を浮かべるロザリオの頬を両手で包んだ。
ソウマ「…会いたかったんだ。すぐ傍にいたんだね」
ソウマはそう言ってロザリオに向かって微笑んだ。
初めて会った時、ノービリスに襲われたあの日。
銀の長い髪を靡かせて現れたロザリオにソウマは目がはなせなかった。
ロザリオ「最初、気づかれてると疑ってた」
ロザリオはくすりと小さく笑った。
恐らく、表情がころころと変わるロザリアの時と比べてロザリオは表情が乏しい様だ。
笑っても微笑む程度だ。
ソウマ「…似てる、とは思ってた。髪の色と目の色は同じ、でも兄妹と言われればそれまでだったよ」
ソウマはロザリオに向けて微笑み返した。
ロザリアに初めて会った時、髪の色が同じでロザリオだと勘違いした。
自分へと振り返ったロザリアは確かに少女だった。
彼によく似た少女で、ロザリオと兄妹のようなものだと彼女の口から聞いたソウマは、
ソウマ「どうしても君に会いたくて、俺はロザリアを利用したんだ」
ロザリアの傍にいれば何時かロザリオに会える。
そう思ってソウマはロザリアとの接触を続けた。
…最低だ、とソウマは自分でも思う。
ソウマ「うん、やっぱりロザリアの姿に戻って欲しい。君だと俺は男ではいられない」
ソウマは言って、ロザリオの頬から手を離して少し距離を取る。
目の前のロザリオは「なんだそれ」と呟いていたが、微笑んでいたのでソウマの真意に気づいていたのだろう。
姿をすぐにロザリアへと変える。
ソウマの目の前にはいつもの少女。
湧き上がる衝動のまま、ソウマはロザリアの身体を抱き締めた。
自分の腕の中の柔らかな少女の身体にソウマは安堵する。
ロザリアの前でなら、自分は男でいられる。
ソウマ「…ごめん、ロザリア。俺も君に最低な事をした」
ソウマの告げる謝罪にロザリアは彼の首元で笑った。
ロザリア「とっくに知ってたわ」
ロザリアは恐る恐る、ソウマの背中に手を回し言葉を続けた。
ロザリア「…男の私が好きなのも、知ってる」
そう言って、ロザリアはソウマの肩に顔を埋めて目を閉じる。
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どちらも自分だから素直に好意を寄せられるのは嬉しい。
ロザリアは思い、目を閉じたまま独り言のように呟いた。
ロザリア「…何時か、ロザリアも好きになってくれたら嬉しいな」
ソウマはロザリアの言葉を聞き、瞬きを繰り返す。
あ、これ伝わってない。
何がと聞かれたら説明に困るが諸々、ソウマの気持ちはロザリアに伝わっていないような気がするのだとソウマは思った。
ソウマ「ロザリア、恋人いたことある?」
デリカシーなど省みない。どうせ、ロザリアは気にしないだろう。
女性によっては聞かれたら怒る質問だがロザリアはあっけらかんと答えた。
ロザリア「一人だけ。でも、お互いの気持ちを言う前に相手とは別れたから…あ、恋人じゃないじゃん」
ロザリアの答えにソウマは納得した。
自分も経験が多い方では無いが、ロザリアが生きている中で恋愛経験が一回限りなら。
数百年以上の恋愛未経験。
考えただけでも恐ろしいとソウマは遠い目をした。
まどろっこしい遠まわしをしてたらとんでもなく長い戦いになるとソウマは決心した。
ソウマ「ロザリア、俺は…」
君に好意を持ってる。
時としてそれは何よりも重く、深い。絶望と希望を併せ持った感情。
ロザリアの言う純粋なものでもない。
ソウマは告げようとロザリアの身体を離し、彼女の肩に手を置いて。
互いの視線が混じり合い。
だが、ソウマの言葉は間抜けな音と声に遮られた。
???「うひゃあっ」
レモンイエローの髪がロザリアとソウマ目がけて突っ込んできた。
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草むらからレモンイエロー髪がロザリアとソウマ目がけて突っ込んできた。
条件反射なのか、ロザリアはレモンイエローの髪の人物を咄嗟に受け止める。
ロザリアの腕の中の人物をソウマは恨めし気に見た。
レモンイエローの髪と白い日焼けの無い肌。服は上等な物でどこかの貴族の給仕かメイド服を着用している。
しかし、身体はあちこち傷だらけで服もかなり破けている。
前のめりで倒れて来たらしく、うつ伏せでロザリアに受け止められたがフリル付のメイド服はスカートで、線の細さも体つきから見ても少女だと解る。
???「うひゃ~」
ロザリアの太ももに顔を突っ込んだ少女が間抜けな声を上げた後、盛大に腹の虫を鳴らした。
起き上がる力も無いのか少女は一向にロザリアから離れようとはせず、ソウマはロザリアに声をかけようとロザリアの顔を見た。
ロザリアは目を大きく開き、信じられないと驚愕の表情を浮かべて少女を見ていた。
ロザリア「…どうして」
唖然と呟くロザリアにソウマは首を傾げた。
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爆音が辺りに響き渡る。
ロザリアとソウマがいない間に学園は戦場と化していた。
アレクス「ナイ!!ナイ!!」
短銃を両手それぞれに持ったアレクスが学園の中を駆ける。
廊下をナイを呼びながら走るも、ナイの姿は見えない。
舌打ちをしたアレクスはナイを探して走る中、廊下の突き当りから現れた甲冑姿の兵士と鉢合わせする。
兵士は迷うことなくアレクスに剣を持って襲い掛かる。
しかし、すかさずにアレクスは手に持っていた銃の一つを構えて、正面に数発撃った。
弾は魔力弾でそこまで強い力を込めていないので当たっても衝撃程度だ。
現に撃った弾は甲冑にぶつかって兵士をのけぞらせるだけだった。
アレクスは駆けだし、兵士の頭を銃で思いっきり殴る。
アレクスの馬鹿力と硬い銃に頭を殴られた兵士は頭に防具を装着していたものの、気絶して倒れた。
アレクス「お前らに構ってる暇はないんだよッ!」
アレクスは兵士の状態確認もせず、ナイの捜索を再開した。
第二十二話に続きます